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平成25年度連合農学研究科入学式を挙行しました【4月15日(月)】

 平成25年4月15日(月)、農学部大会議室で、平成25年度愛媛大学大学院連合農学研究科入学式を挙行しました。

 最初に、学長・役職員等の紹介があり、次に入学者全員の紹介が行われました。今年度の入学者は26人で、日本人が19人、外国人留学生が7人です。また、日本人のうち社会人は7人であり、留学生は、中国3人、インド、ネパール、バングラデシュ、マラウイ各1人です。

 

 続いて、香川大学の長尾学長から次のような式辞がありました。
 「このたび、連合農学研究科に入学された皆さん、おめでとうございます。愛媛・高知・香川の三大学・連合農学研究科を代表して私からお祝いを申し上げます。また、本日は、皆さんの大学院への入学を支えて下さったご家族の皆さまにも多数ご出席いただいています。心からお祝いを申し上げたいと思います。
 今年の入学者は、5か国からの7人の留学生を含め、26人となっています。様々な地域から入学された皆さん方が、それぞれの力を発揮し、切磋琢磨していくことを願っています。外国からの留学生の方々は、言葉、文化、習慣や気候など異なる中、時には辛い事、苦しい事、寂しい事があるかもしれません。しかし、異郷の地で、その地の文化を知り、恩師や友人を創り、そして研究出来るチャンスは、今しかありません。皆さんの日本での滞在が実り多い事を祈っています。
 さて、すでにご存じの方も多いと思いますが、ここ四国では、複雑な地勢を利用して、施設・露地の園芸・蔬菜(そさい)並びに花卉(かき)・柑橘などの果樹生産、内海・沿岸域の増養殖漁業、林業、畜産など多岐にわたる農林水畜産業を展開しています。
 この連合農学研究科は、三大学が協力し、生物資源の生産と利用、さらには生物環境の保全に関して、高度の専門的能力と豊かな学識、広い視野をもった研究者を養成することを目的としています。もとより、食料は、人間の生命の維持に欠くことできないものであり、また健康で充実した生活の基礎として重要なもので、将来にわたって安定的に確保、供給されることが求められています。
 一方で、最近の食料をめぐる世界情勢をみると、世界人口の増加によって食料に対する需要が量的・質的に大きく変化してきており、また、地球温暖化がさらに進むことによって、大規模な気候変動、砂漠化、栽培適地の変化などによって世界の農業生産に影響を及ぼすことが予想されます。こうしたグローバル化が進展する中で、将来的な食料の安定的な確保を、日本はもちろん各国の人々が真剣に考えることが必要となってきます。
 皆さん方には、それぞれが取り組むべき研究課題について、教員や研究仲間とのディスカッションを活発に行い、深い探究を行って欲しいのですが、同時に、視野を広げ、地域社会、日本や世界、などとの関連についても、是非考えて欲しいと思います。こうして皆さん方を見ていますと、今から三十年以上も前、無我夢中で研究に没頭していた、アメリカ留学の頃を思い出します。最初はコミュニケーションに随分と苦労しました。しかし、その時期が今までで一番勉強した時だと思います。大学の図書館の2階の一角に陣取り、早朝から深夜まで連日猛勉強をしました。必要な文献がほとんどそこで入手できるので、こんな貴重な機会を逃す手はないとの思いでした。今となれば、充実した日々を送った懐かしい青春の思い出です。
 皆さん、肩で息するほど猛勉強ができる機会は、一生においてそう何度もあるものではありません。是非、この貴重な機会を逃すことなく、しっかりと勉強、研究に打ち込んでください。
皆さんにとって、この連合農学研究科での生活が充実したものになることを期待し、私からの式辞といたします。
 I hope that each of you send a fruitful study and research life in this graduate school.
 For the purpose, you should discuss with teachers and classmate on your research themes.
 Furthermore, I hope you will get many valuables from Japanese culture, lifestyle, language, and friends and have broad views of Japan and the world.
 Congratulations on your entry into our graduate school.」

 これに応えて、入学者代表として、生物資源生産学専攻の近藤 史崇さんから次のような宣誓あいさつがありました。
 「野山には花々が咲き誇り春の訪れを感じさせる今日、私たちは愛媛大学大学院連合農学研究科への入学の日を迎えることができました。本日は私たち新入生のために入学式を挙行していただき、誠にありがとうございます。新入生一同を代表して心より御礼申し上げます。
 現在、私たちを取り巻く社会環境は劇的に変化しています。社会環境の変化の背景には科学技術の進歩があり、その進歩が顕著であった二十世紀以降、私たちは快適で文化的な生活を手に入れました。一方で、科学技術の進歩は地球温暖化などの環境問題や人口増加、食糧不足、資源問題など多くの課題を生み出し、現在では社会をも崩壊させつつあります。私たちが志す農学の使命は安全な食料の確保、環境および資源の保全、生物資源の有効利用など人類の生存と幸福に寄与することであり、さらなる発展が望まれています。
 農学部の博士課程に進学する私たちが行うべきことは、この責任を自覚して勉学・研究に励み社会に貢献することです。しかし、科学の世界は競争が激しく、社会の状況も常に変化しています。私たちは競争に打ち勝つ知識と技術力を身につけ、広い視野と総合的な視点をもって、社会の崩壊を食い止めるような創造性にあふれた研究が行えるよう自助努力します。最後に、在学中は学則およびその他規則を守り、日々学業の精進に努めることを誓います。」

<連合農学研究科>