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授業紹介 I Report

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2020.06.12
理科観察実験演習2、理科観察実験研究2
教育学部
担当教員:向 平和ほか / 対象:[理科観察実験演習2]教育学部1回生~、[理科観察実験研究2]教育学部2回生~

※掲載内容は取材当時のものです。

 小学校および中学校の観察・実験を、理科観察実験演習2で体験、理科観察実験研究2で実践し、その観察・実験の内容、教授法等について省察しながら、観察・実験を指導できる教員を目指します。講義は、理科観察実験研究2の学生が指導者、理科観察実験演習2の学生が受講者となり、教える側と教わる側の立場で実践的に指導法を学びます。

授業内容

 教育学部学校教育教員養成課程の専門教育(理科)の授業で、おもに1回生を対象とする「理科観察実験演習2」と2回生以上を対象とする「理科観察実験研究2」の合同講義のレポートです。3、4回生と大学院の学生もメンター役で模擬授業に参加しました。
 この日は、「振り子について学ぼう」をテーマに、教師役の2年生(1人)が生徒役の1年生(6人)に対し、小学校高学年向けの模擬授業を行いました。学生らは自主的に準備を行い、講義の始業時間とともに模擬授業が始まりました。
 まず、白衣を着用した理科教師役の学生(以下、教師)が、振り子についての解説を行いました。「身近なもので振り子が使われているものは?」という質問を生徒役の学生(以下、生徒)へ投げかけ、時計やブランコなど振り子の原理で動くものを確認しました。その後、「では、それぞれに揺れ方が異なる振り子が1往復するのに要する時間(周期)は何によって変わるのだろうか」というテーマに発展し、それを調べるため、実験を開始しました。

ワークシート

 実験は生徒6人が2人ずつの3つのペアで行いました。①おもりの重さ(10g、20g、30g)、②振り子の長さ(30cm、60cm、1m)③振る角度(10度、20度、30度)の3つの条件を変え、それぞれ3パターンでの振り子が10往復する時間を計測し、1往復にかかった平均時間を算出しました。生徒たちは、小学生の気持ちに戻って仲間と楽しく実験を行い、教師は、各ペアのやり方や進捗を見守りながら指導し、和やかに実験が進みました。3回生、4回生、大学院生は、その場でアドバイスをしながら、模擬授業の様子を見学しました。

 実験後、それぞれのペアが結果をまとめ、結果の数値とそこから分かったことを報告しました。3つのペアの実験結果から、「振り子の周期は振り子の長さによって変化する(振り子の等時性)」という結果を導き出すことができました。
 模擬授業終了後は、上級生の進行で本日のまとめを行いました。上級生からは授業の良かったところ、改善すべきところの率直な意見とアドバイスがあり、担当教員からの講評で授業は終了しました。
 学年の異なる学生がそれぞれの立場で自ら考え行動し、それぞれの視点で教員としての指導することについて学ぶことができる、教員を目指す皆さんにぜひ受講していただきたい、実践的な講義です。

教員からのコメント

 この講義は、「理科観察実験体験プログラム」という準正課活動を授業化したものです。もともと、その準正課活動は理科の観察・実験の指導について実践的に学びたいという学生からの要望からスタートしました。様々な学部、学科の学生が理科の観察・実験について体験し、実際に指導する機会を提供するプログラムで、多くの卒業生がこの準正課活動で学んだことを活かせていると好評でした。2016年の改組をきっかけに児童・生徒役を理科観察実験演習1・2、教員役を理科観察実験研究1・2という講義に設定し現在に至っています。単純な話でいうと、自分が体験したことがないことを教えることはできない、また、観察・実験を体験することと観察・実験を指導することも違う。この2つの課題解決をそれぞれの授業の到達目標に設定して実施しています。
 さらに教科内容の専門の教員と教科指導を専門とする教員が一緒に指導しているのも本授業の特徴としてあげられます。深い専門的な知と実践につながる指導の理論を繋げる授業科目として位置づけています。また、ICT(Information Communication Technology)機器も活用しながら、異なる視点で学生が協働で理科の楽しさを実感しながら学びあう機会となっています。

学生からのコメント

理科観察実験演習2受講生から

 本講義では、先輩からたくさんのことを学ぶことができています。先輩方に交代で講義をしていただきますが、私自身、先輩方の理科に関する知識量の多さに毎回驚き、「自分も頑張らなきゃ」という気持ちになる講義です。本講義の良い点は他にも、実験などを多く行い、座学ではなく、能動的に学びを深められる点です。大学では、小学生が実際に行う実験などは、理解している前提で講義が進むため、実際に実験を行わないことも多くあります。口頭だけや動画の説明だけでは、実験について深く理解することができません。しかし、この講義では魚の解剖や月面の観察など毎回異なる実験を行い、そこからたくさんのことを学ぶことが出来ます。「実験」は予想と異なる結果がでたり、想像もしていないことが起こったり、失敗したり、やらなきゃわからない点があり、そこが面白い点だと再実感することができました。また、授業のあとに振り返りを行うため、授業の観点なども学ぶことができます。私たちが将来、教員になった際には実験の面白さを子どもたちに伝えることが重要なため、実験を通して学ぶ実践的な講義だと思います。

理科観察実験研究2受講生から

 本講義では、小学校サブコースの学生を相手に実際の授業に近い形で模擬授業を行うことができ、小学校の理科を教える上で重要な実験を通してより実践的な経験を積むことができます。授業の作成時、授業後に先生方や院生の方、他の学部生から様々なアドバイスをいただくことができるため、自身では気づくことができなかった修正点等に気付くことができ、それを繰り返すことでより良い授業作成につながっているように感じます。また、他の学生が授業をしている様子を観察することで、その授業の良い部分を学べ、より自分自身の成長につながるように感じます。授業の準備、予備実験など準備段階で大変な部分もありますが、将来教員を志す上で自身の成長につながる講義だと思います。