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大学院教育学研究科と教育学部の学生グループが道後聖母幼稚園で綿花とタデアイの栽培を始めました【5月30日(金)】

平成26年5月30日(金)、愛大GP「伝統の継承プログラムを通したグローカルマインドの育成」事業として、教育学研究科1年の橋本愛さん、風呂圭祐さん、教育学部1年生の松本萌花さんの3人が、道後聖母幼稚園で綿花とタデアイの種植えを行い、栽培を始めました。

 本事業は、本学が支援する教育改革促進事業(愛媛大学GP)で、昨年度に続き今年度も採択されたものです。忘れられようとしている地域の伝統を復権する作業を通して、自らの来歴を知り、伝統に立脚した人格を育成して、世界に通じるグローカルマインドをもつ人材を育成することを目的としています。
 愛媛県の伝統の織物に「伊予絣」があります。伊予絣は、藍染めを用いた織物で、明治36年には絣の全国生産量1位になり、愛媛県は伊予絣を通じて全国に知られていました。また、愛媛県では、ワタは慶長・元和期(1596年〜1624年)に新居郡福武村(現西条市福武)で栽培が始まったと伝えられています。明治期には栽培も盛んになり、明治20年には約1350haの栽培面積で約1700tの収穫量になり、稲作を取りやめて麦作の裏作として栽培した農家もあったほどです(愛媛県生涯学習センター「えひめの記憶」より)。しかし現在、愛媛県を含む四国で藍染めは衰退しており、同様に綿花栽培も衰退しています。そこで、本事業では、伝統の継承プログラムを通じて、地域の一員として自覚と誇りを持って行動し、目的達成のために多様な人と協働する、グローカルマインドをもった次世代を担うリーダーとなる人材を育成することを計画しました。
 本実践は、昨年度に教育学部4年生の宮さゆりさんをリーダーとして、黒下苗子さん、前田莉菜さん、余越莉絵さんと松山大学の両田彩夏さん、寺西順平さんの6人が実施してきたタデアイ栽培プロジェクトを引き継ぎ、新たに愛媛県の伝統である綿花栽培を加えて発展させたものです。そして、道後聖母幼稚園との協働活動は今年で3年目を迎え、園長先生はじめ先生方との信頼関係も築けています。
 当日、園児たちは、黒く小さなタデアイの種子と綿毛のついた白くふわふわした綿花の種子を初めて触り、「小さい!」「ふわふわしてる!」と驚いていました。 みんなで協力して行った種植えはとても楽しかったようで、終了後は学生たちに手を振りながら「また来てね!」と見送っていました。
 今後も園の先生方と一緒にタデアイと綿花の栽培状況を確認しながら、収穫までさまざまな協働活動を行っていく予定です。

<教育学部>