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プレスリリース

愛媛大学大学院理工学研究科 内藤 俊雄教授が平成27年度「日本化学会学術賞」を受賞

 愛媛大学大学院理工学研究科の内藤 俊雄教授が、「光照射による分子結晶の伝導性・磁性制御法の開拓」についての研究が評価され、「日本化学会学術賞」を受賞しました。
 この賞は、日本化学会が、科学分野で先導的・開拓的な研究業績を挙げた者を選考し授与するもので、理学部では初、愛媛大学としては21年ぶり2人目の快挙です。
 3月には、同志社大学(京田辺市)で行われる日本化学会第96春季年会で、授賞式と受賞講演が行われる予定です。

受賞タイトル

「光照射による分子結晶の伝導性・磁性制御法の開拓」

研究の概要と成果

 本研究では、本来磁性も伝導性も示さない有機物等の物質に光を当てるだけで瞬時に伝導性・磁性を示す物質を開発しました。光を消した後も機能が残っている場合と、光をつけたり消したりするとそれに追随する場合とに分けられ、そのどちらにするかは目的に応じて物質を選べます。
 伝導性の機能は、電気製品のほか、パソコンや携帯電話などの通信や情報処理に使われており、一方、磁性は磁石のような機能で、情報処理において記憶素子(メモリー)として使われています。研究により開拓した機能は、将来の半導体材料として期待される有機物や金属錯体といわれる物質群への付与をはじめ、素子への加工や電気・光・磁気エネルギーの相互変換など、様々な応用が期待されます。

「日本化学会学術賞」とは

 日本化学会は1878年(明治11年)に創立され、会員約3万名を擁する日本最大の基礎及び応用化学の学会です。学会が毎年選考する「学術賞」は、「本会会員であって、化学の基礎または応用のそれぞれの分野において先導的・開拓的な研究業績を挙げた者で、優れた業績を挙げた者に授与する」ものです。学術賞は本学会最高の栄誉である「日本化学会賞」に次ぐもので、今回で第33回目となります。本学会の下部組織に当たる分野ごとの分科会や支部会から推薦を受けた候補者の中から選考され、物理化学、有機化学といった化学の6つの分野から全国で毎年数人(最大10人まで)が受賞します。愛媛大学では、平成6年度(第12回)に当時工学部の尾崎庄一郎教授「生理活性物質-抗ガン剤および細胞内情報伝達物質の合成」が受賞しています。

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お問い合わせ先

大学院理工学研究科環境機能科学専攻 教授 内藤 俊雄

住所 〒790-8577 愛媛県松山市文京町2-5
Tel 089-927-9604
Mail  naito.toshio.mu@ehime-u.ac.jp